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元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム⑯】
株式投資、どの国に投資するのが望ましいのか?
株式インデックス投信をどう選ぶ?

COLUMN
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資産形成・豆知識16.

株式投資、どの国に投資するのが望ましいのか?
株式インデックス投信をどう選ぶ?

結論からいえば、将来のことはわかりませんので中長期の投資を考えているのであれば、分散投資(いろいろな国に投資)し、確信がある時、一時的に特定の国への投資配分を増やすことが考えられます。

自国の情報が多いため、自国への投資比率が多くなる(自国バイアス;ドメスティック・バイアス)のは否定しようがありませんが、過去10年間の株式市場の時価総額を比較すれば、分散投資にも一理あるということを納得いただけるのではないでしょうか?

上の表は、2009年末から2019年末の間の市場ごとの株式時価総額の変化を表しています。この表を見ると、ヨーロッパやアジア・パシフィックは、他の地域に比べ時価総額の伸びが鈍いものの、どの地域も時価総額を順調に伸ばしています。

しかし、国別のシェアを見ると、それほど単純ではありません。

(各種データから佐々木が作成。)

アメリカは大幅に、そして中国は2倍に時価総額シェアを上げています(時価総額シェアの変化であり、インデックスの変化ではありません。)。時価総額シェアの上昇が、必ずしも、株価の上昇を表しているとはいいきれない場合もありますが、市場価値の増加あるいは活気がある(新規上場等が増えている)市場であることを示していると考えられます。

(同期間にアメリカは時価総額を2.6倍にし、日本は1.86倍にしていますが、アメリカの母数が大きいため、この間のアメリカの増加の寄与が非常に大きく、また、ドルが他通貨に対し強かったこともアメリカ一人勝ちの要因です。)

この間の負け組は、イギリス(時価総額、ほぼ変わらず。ただし、イギリス株価指数FTSE100(100銘柄)は上昇しています。)と、ブラジル(時価総額、マイナス19%。ただし、ブラジル ボベスパ指数(約60銘柄)は上昇しています。)です。各国の特色ある株価指数をインデックスとする投信を購入する場合には、市場に上場している銘柄のうち、どのような銘柄で指数が構成されているのかを理解し(NYダウは30銘柄)、また、為替を考慮のうえ投資判断する必要があります。

 

世界株式投信で使われているベンチマークの一つに、MSCIインデックスがあります。この指数は、株式市場の動きをできるだけ忠実に反映することを目的に、時価総額、流動性等を基準に構成銘柄が選定されています(全世界株式の場合は、約2,500銘柄)。

株式投資においては、このような全世界の株式市場の動きを忠実に反映しようとしている株式指数をベンチマーク・インデックス(運用の目安)とする世界株式投資信託にメインで投資し、国別インデックス(NYダウや日経平均等)等を、一時的に保有、あるいは、組合せを増減させること等が考えられます。

 

佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)https://peregrine.co.jp/contact/

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