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NEWS RELEASEニュースリリース

◇ペレグリン 社長のコラム◇
第55回【米国債投資を考える② ~債券価格と金利の関係と、今後の金利動向~】

COLUMN
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第55回 
米国債投資を考える② ~債券価格と金利の関係と、今後の金利動向~

では次に、今後の金利の動向を考える上で、政策金利をもう少し長い期間、1970年ぐらいからの約50年間で振り返ってみたいと思います。


このグラフのとおり、金利の上下におけるピークは、この50年間で段階的に少しずつ下がってきました。同時に、金利にも上がる局面と下がる局面のサイクルがあり、繰り返し上下してきたことがわかります。
しかし注目すべきことに、今回の金利上昇は、前回の上昇局面のピークよりも大きい、2000年以来の金利水準まで上昇しているのです。

この事実からも、政策金利は過去なかなか見ない水準まで上昇しているということがお判りいただけるかと思います。

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ではこれを踏まえて、そもそも債券の価格と金利の関係についてお話ししておきたいと思います。
繰り返しになりますが、債券の価格と金利の動きというのは表裏一体の関係にあります。
金利が上がれば債券価格は下落します。一方で金利が下がれば債券価格は上昇するという関係性にあります。

これを分かりやすいシーソーのたとえ話で考えていただきたいと思います。図のシーソーの左側が金利の上下、右側が債券価格です。

例えば、左側の金利のシーソーが下がった時、反対側の債券のシーソーは、手前に乗っていると小さく上昇し、遠くに座っていると「てこの原理」で大きく上昇します。

右側の債券の位置は、期間の長さに比例します。つまり、金利が変動した際に、期間が短い債券(手前に座っている債券)はその変化幅も小さいですが、対して期間が長い債券(遠くに座っている債券)は変化幅が大きいという動きになります。

ということは、先行き金利が下がりそうだという見通しが立てば、価格は上昇するだろうということになります。
これをもとに、果たしてどれぐらいの上昇が見込めるのか?もしくはどのような米国債や債券を選んでおけば、よりうまくリターンが期待できるのか?このようなことをあらかじめ仮説的に見通すことが出来れば、投資において納得がいく判断ができるのではないかと思います。

その意味でも是非、金利と債券の価格の動きの関係性は、押さえておきたい知識になります。
具体的な数字に落として見通しを立てる方法を知りたい方は、コラムでのご説明は少しややこしいので、ぜひ、お問い合わせいただければと思います。

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ここで皆様が疑問に思われるのは、今後金利は下がるのか、ということだと思います。
もちろんあくまでも市場の見通しで将来のことは分かりません。

確かに今、米国債が買い時と考えるには、今後の金利は低下する方向に向くだろうという見方が前提になります。果たしてそれはどうなのかということで参考になる情報があります。

こちらのグラフは、米国の政策金利を決定する米邦公開市場委員会(通称FOMC)のメンバーの方々の、将来どのような金利の水準に変化していくかという予測情報です。
その見通しの集計値を図で表したものがいわゆるドットチャートといわれるもので、わかりやすく中間値をラインで結んでみると、2024年では中間値が4.625%、さらに翌年の2025年になりますと中間値は3.375となります。

もちろんこの数字は時間とともに見直しがされたり変更されたりしていきますし、経済情勢や物価動向など様々な要因で見通しは変化していきます。
ただ長期的に中間値が2.5%と示されていますので、この20年辺りは0~5%ぐらいの間で変動してきたことを考えますと、現状の4%付近の水準はやはり高い水準と言えると考えます。

私個人的には、ここから先、政策金利の決定メンバーが金利水準は緩やかに低下していくという見方をしていることに対しては、それなりに信頼できるのではないかと思います。

ここまでお伝えしたことをまとめますと、ベストなタイミングは必ずしも言い切れるものではありませんが、政策金利の動きや物価上昇の動き、そして米国債の利回り水準の変化などを照らし合わせて今後の方向性を考えると、歴史的に見ても米国債の購入には少なからずベターなタイミングではないか、ということがお分かりいただけると思います。

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