◇ペレグリン 社長のコラム◇
第59回【富裕層の資産運用③ ~2つの金融機関タイプ/「攻める」編~】
第59回
富裕層の資産運用③ ~2つの金融機関タイプ/「攻める」編~
前回お話ししたように、富裕層の方は、資産運用を依頼する担当者をとてもシビアに見ています。当然、取引する金融機関も一つないし複数あります。これら金融機関の「タイプ」を先に少しお話しします。
日本の金融機関や、私がかつて所属していた外資系金融機関もそうですが、サポートのスタイルとしては、最終的に「金融商品を提案」して買っていただく、というものです。
一方で、“世界の銀行“ “金融立国“とも呼ばれるスイスでは、富裕層の「資産の管理」を代々請け負っている、プライベートバンクという存在があります。このプライベートバンクは上場していないケースが一般的です。
つまり、金融機関も、「攻める」金融機関と、スイスの例のような「守る」金融機関に分けられるのかなと思います。この点で、それぞれのタイプの金融機関が扱っている商品の種類や運用方法も、違ってきたりします。
ではまず今回は、前者の「攻める」金融機関についてお話しします。
日本を含め外資系もそうですが、「攻める」金融機関が富裕層向けに提案している商品には、富裕層だから何か特別なリターンを出すような商品があるかというと、そうではありません。ネット上に広く情報公開されている金融商品で運用している、という場合も実は多くあります。
では具体的にどういう資産運用をしているのかと申しますと、いくつかのパターンがあります。
1つは、いわゆる一般的な投資信託や株式を組み合わせて、単純に大きな資金で運用しているパターンです。
また、金利による安定収入を得る目的で、個別の外貨建て債券を中心にポートフォリオを組む方法も、運用規模が大きいがゆえに可能になる富裕層特有の傾向ですし、種類や満期までの期間が異なる債券を組み合わせて、債券のポートフォリオを組む方法も、外資系の金融機関に多い特徴です。
それ以外には、銀行系の金融機関ですと預金商品がありますので、外貨預金にレバレッジを効かせる運用をしているケースもあります。ご自身の資産を担保にしてさらに投資金額を膨らませ、為替の変動から預金の金利プラスαのリターンを求めていくような、仕組預金と呼ばれる投資手法もつかわれます。
他には、投資金額が一定以上のまとまった金額から投資できるとされるプライベートエクイティ、つまり未上場企業への投資であったり、富裕層限定でプロの運用集団に投資を任せるヘッジファンドへの投資であったり、一部で富裕層向けの商品とされる方法を使っている方もいます。
そして富裕層の代表的な資産運用といえば、やはり一任勘定契約での運用です。
これはその名の通り、運用を金融機関に一任してしまうもので、一般的にはディスクレショナリーと呼ばれたりしますが、通常の証券口座とは別の専用口座を用いて、金融機関に運用を任せてしまうものです。
お客様はまとまった運用資金を金融機関に預けて、意向だけ伝えたり、金融機関側から各種運用のコースが提示されて運用方針を選び、あとは運用レポートなどを定期的に受け取る、という流れです。
当然、一任勘定契約ではポートフォリオをどう管理していくかが重要で、いかに信頼できる金融機関を選ぶかがポイントになります。全てを任せて着実に運用してほしいという、忙しい富裕層の方のニーズを満たすサービスですね。
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