◇ペレグリン 社長のコラム◇
第78回【「債券」とは~4つのポイントとそのリスク~】
第78回
「債券」とは~4つのポイントとそのリスク~
最近はNISAの普及もあり、株式に関する話題が多く見られますが、今回からは、債券の基本的な知識をお伝えしていきます。債券の基礎を知れば、資産運用における合理的なリターンの水準やリターンが生じる仕組みが見えてきます。
早速ですが、「債券」という金融商品は何かと言うと、資金を必要としている国や企業が資金を投資家から借りる際に発行する、いわば借用証書のようなものです。
つまり、資金の出し手である投資家が、資金を必要としている国や企業にお金を直接貸すことによって、その対価として見合った利息を受け取ることができる金融商品です。
投資家と資金の調達者が直接結ばれるという意味で、「直接金融」と言われている仕組みです。
これに対して、例えば私達が銀行に預金をする場合は、銀行が一旦資金を預かり、資金を必要としている企業などに融資をします。その意味では銀行が間に入りますので「間接金融」と言われます。
私達が銀行に預けているお金は、銀行が倒産するといった万が一のことがなければひとまずは安全です。債券も同様に、発行している国や企業はきちんとお金を返してくれるのか、途中で倒産することはないだろうか、という点がまず重要なポイントになってきます。
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そんな債券ですが、債券を知る上でよく使われる用語が、「利率」、「満期」、「額面」、「信用力」です。
まずはこれらの言葉を理解することが重要ですから、詳しくお話ししていきます。
まず1つめ、「利率」です。
債券とは、資金を必要としている国や企業、これを発行体と呼びますが、債券を発行する発行体は投資家からお金を借りている状態になりますので、もちろんその間に何か見返りがないと投資家はお金を貸さないですよね。その見返りとして受け取るのが利息です。
利率とはあらかじめ決められた利息の割合のことであり、債券を保有している間は、決まった利息額を定期的に受け取っていくことになります。これは銀行における預金の利率と同じような意味ですね。
では次に、「満期」という用語についてです。皆さんご存知のように定期預金には満期があります。しかし普通預金にはないですね。
債券は、基本的に満期が決められています。満期とは、発行体が投資家にお金を返す日のことで、償還日とも言われ、あらかじめ決められています。
ではこの債券という金融商品ですが、満期を迎えた時、つまり償還日にいくらの資金が戻ってくるのでしょうか?この戻ってくる金額のことを次の用語、「額面」と呼びます。
額面とは、債券が満期を迎えた時に投資家が受け取る金額のことで、債券を売買する際の最低取引単位も意味しています。
ではここで、ご存じかと思いますが、預金は1000万円まで元本が保証されていますよね。
債券は国や企業が発行する借金証書のようなものだと言いましたが、満期にはきちんと額面が戻ってくるのか、利息はきちんと支払われるのか・・・これらが気になるところだと思います。
つまり、発行体の安全性であったり、返済や支払いの確実性を示すのが、発行体の「信用力」になります。つまり信用力とは、発行体の資金の返済能力を表しています。
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債券投資は比較的安全性が高いと言われますが、どのようなリスクがあるのでしょうか?
まずは、次の2つのリスクを押さえていただきたいと思います。
この債券投資における2つのリスクは別々のものですので、しっかり違いを理解しておきたいところです。
1つめは、債券の発行体がもしかしたら倒産するかもしれないというリスクです。先ほどお話してきた内容ですね。投資家にすれば、投資をした資金が戻るか否かという重大なリスクになります。
2つめは、債券の価格が途中で変動する、価格変動リスクです。債券は、発行体に万一がなければ満期日に資金が返済されるという意味では安全性は高いとされますが、それは価格が変動しない、損をしないという意味とは異なります。
債券も株式と同じように様々な要因を受けて日々価格は変動しています。この点は誤解がないようにしてください。
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