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NEWS RELEASEニュースリリース

元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム㉖】
個人の債券投資と債券投資信託では運用手法が異なります。

COLUMN
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資産形成・豆知識26.
(資産運用をこれから始める時に知っておくべきこと)

個人の債券投資と債券投資信託では運用手法が異なります。

「低金利により債券投資の魅力は低下している。」、と考える方は多いかと思います。
確かに金利水準という意味においての魅力は乏しいのですが、債券投資信託では個人にできない運用手法を用い収益を獲得しています。

個人投資家が債券投資を検討する場合には、利回りを重視する人が多いかと思います。
高い利回りを得るために、下記の条件で債券を探し購入するかと思います。
①期間が長い債券(相対的に不確実性が高くなるため、利回りは高くなる場合が多い。)
➁格付けが低い債券(経営破綻リスクが相対的に高い反面、利回りは高くなる。)
③劣後債などの特殊な条件が付いた債券(市場動向によっては大きな損失を被るが、市場環境が良ければ高い利回りが得られる。)

多くの個人投資家は、購入した債券を償還日まで保有することを前提にしていると思います。
しかし、個人投資家とは異なり、債券投資信託の債券ファンドマネージャーは収益を獲得するために、債券売買を繰り返します。

個人投資家と異なる債券ファンドマネージャーの収益獲得法は、主に下記の4つがあります。
①金利が高いときに債券を買って、金利が低下した時に売る
(債券価格が安いときに購入し、高くなったら売却する。)
➁金利曲線の変化を予測し、異なる年限の債券の買いと売りを組み合わせる
③短期金利が低く長期金利が高い金利曲線の時には、期間が長い債券を数年保有し、金利低下のメリット(債券価格が上昇します)を享受する
④格付けが改善すると見込まれる債券を購入し、格付けが上がったら売却する
(低格付け債券は、格付けが上がるとリスクが減少するため、価格は上昇します。)

②、③はわかりづらいかと思います。
②の例としては、下記の通りです。

この売買を10億円で行っていたならば、収益は500万円になります。
(専門用語では、イールド・カーブ・トレードといいます。金利曲線の見通しが重要です。)

④の例としては、下記の通りです。

この売買を10億円で行っていたならば、収益は300万円になります。
(専門用語ではキャリートレードといいます。金利と金利曲線の見通しが重要です。)

個人投資家と債券ファンドマネージャー運用の違いは取引価格にも表れます。

個人は口座がある証券会社でしか取引できませんが、債券ファンドマネージャーは多くの証券会社で価格競争を行った後に、最良価格を提示した証券会社と取引します。

このように、個人投資家と債券ファンドマネージャーでは運用に大きな違いがあります。金利が高い市場環境の時には、個人投資家はシンプルに格付けが高い債券を買うだけで一定の利回りを得ることができますが、金利低下時には、リスクを取らない限り高い利回りを得ることができません。

もし、優秀なアクティブ債券ファンドマネージャーを見つけることができれば、低リスクである程度高い利回りを得ることが可能になります。

佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)
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