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元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム㊷】
(株、債券等の)金融商品を購入するタイミングについて

COLUMN
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資産形成・豆知識42.

(株、債券等の)金融商品を購入するタイミングについて

金融商品(株、債券、投資信託等)を、できるだけ安い価格で購入したいとの願いは当然です。
このため、購入タイミングを狙っている人は多いことと思います。
資産形成を終え、かつ、資産運用の目的が資産を増やすこと(投資)であれば、タイミングを図る余裕があると思います。

しかし、資産運用の目的が資産形成で、毎年の所得の一部を投資する人の場合、購入タイミングを図ることが、機会損失になる場合があります。

金融商品は、日々価格変動しますので、購入できないまま価格が上昇し続けることはよくあることです。
投資できないまま、手元資金が積みあがってしまうと、下記の例のような、機会損失が発生します。

例えば、利回り1%、年限3年の債券に投資するか否かのケースを考えます。
① 1%の利回りで毎年投資した場合と
➁ 1%の利回りでは投資せず、2%の利回りになったら投資することにし、1年目の利回り1%、2年目の利回り1%、3年目で利回り2%になったとします。

年間投資金額を100万円として、3年間の合計利息を比較します。(税金を考慮せず計算します。)
① 1%の利回りで毎年100万円ずつ投資
    1年目100万円投資:3年間の利息3万円
    2年目100万円投資:2年間の利息2万円
    3年目100万円投資:1年間の利息2万円
   → 3年間の合計利息7万円

➁ 利回りが2%になるまで投資しない(=3年目に300万円を、利回り2%で投資)
    1年目投資しない:3年間の利息ゼロ
    2年目投資しない:2年間の利息ゼロ
    3年目300万円投資:1年間の利息6万円
   → 3年間の合計利息6万円

この例では、投資タイミングを図った結果、2年間投資ができず、3年間で受取利息に1万円の差(機会損失)が発生したことになります。

将来の価格変動は予測できませんので、2年目から2%の利回りになることがあるかもしれませんし(待つことで、より多くの利息が得られる)、あるいは、3年以内には2%にならないかもしれません(3年間投資できず、利息ゼロとなる)。

しかし、将来予測は困難ですので、資産形成の途上であるならば、手元資金(現金)が積みあがるのを避け、投資タイミングにこだわりすぎず投資を行ったほうが良いように思われます。

 

佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)
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