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元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム.68】
定年退職年齢と平均寿命の変化がもたらす「自助」の必要性

COLUMN
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資産形成・豆知識68.

定年退職年齢と平均寿命の変化がもたらす「自助」の必要性

「自助」はどのくらい必要なのか?

1970年時の平均寿命は約72歳(男69.3、女74.66)で、定年退職年齢は55~60歳程度。
つまり、定年退職後の生活年数は12~17年でした。
それから45年後の2015年時の平均寿命は約84歳(男80.75、女86.99)で、定年退職年齢は60歳程度。つまり、定年退職後の生活年数は約24年でした。
平均寿命が約12年伸びたにもかかわらず、定年退職年齢は数年伸びただけであるため、定年退職後の人生が10年程度伸びたことになります。

年金制度という観点からは、年金掛金の支払い期間は数年増えたものの(掛金も上昇しました)、年金を受け取る期間は約7年伸びた、ということです。(年金支給開始年齢は65歳に引き上げられたため、60歳定年退職後の5年後からです。)
このため、年金支給額が過去の水準と変わらないのであれば、年金支給額5年分程度は昔より余分に受け取れることになります。

しかし、そんなことが起こるわけはなく、実際は年金を受け取る期間が長くなったため年金支給額が減っています。
過去の水準に比べ、年金支給額が減っていますので、この減少分を「自助」で補う必要があります。

例えば、年金に上乗せしたい金額が毎月5万円であれば、
5万円×12か月×20年(年金開始65歳の人の平均余命)=1,200万円 を準備する必要があります。
さらに、定年退職後から年金支給開始まで時間差があれば、その期間に必要な生活費を加えた金額が「自助」で準備すべき金額です。
(例えば、60歳で退職し年金開始年齢まで生活費として年300万円必要ならば、
年金に上乗せする自助資金+退職後5年間の生活費
=1,200万円+300万円×5年
=2,700万円、となります。)

日本年金機構から年一回送られてくる年金定期便で予定年金支給額を確認し、将来設計をすることが望まれます。

 

佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)
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