NEWS RELEASEニュースリリース

元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム⑭】
株式のベンチマーク・インデックスを気にしたことはありますか?

COLUMN
3253835_s

資産形成・豆知識14.

株式のベンチマーク・インデックスを気にしたことはありますか?

ほとんどの株式投資信託は、ベンチマーク・インデックス(運用の基準となる株価指数)を明示しています。

パッシブ運用はベンチマーク・インデックスのパフォーマンス(運用成果)と同等の運用成果を目指しているため、運用コストが相対的に安く(調査・分析等のためのコストがかからない)、また、自分が保有する投資信託の日々の価格変動はベンチマーク・インデックスをモニターしていれば、おおよそ想像できます。
それに対しアクティブ運用は、ベンチマーク・インデックスのパフォーマンスを上回る運用成果を目指しているため、運用コストが相対的に高く(調査・分析等のためのコストがかかる)、また、ベンチマーク・インデックスの価格変動とは乖離した動きをすることが多くなります。

投資信託を購入する場合は、購入候補となる投資信託の過去の運用成果とベンチマーク・インデックスの過去の運用成果を比べることが重要になります。

 

パッシブ運用の場合には、ベンチマーク・インデックスの運用成果との乖離が小さく、かつ、運用報酬の安いことが投資信託選定の基準になります。ただし、パッシブ運用にも関わらずベンチマーク・インデックスの運用成果を大きく上回っているようであれば危険かもしれません。その運用成果は、オペレーション・ミスによるもの、あるいは目に見えないリスクを抱えている可能性があり、次はマイナスになるのかもしれません。なぜ乖離が発生しているのか原因を確認しましょう。

アクティブ運用の場合には、ベンチマーク・インデックスの運用成果を上回る運用成果を上げていることと、アクティブ運用の報酬が、「パッシブ運用の報酬+ベンチマークを上回っている収益率」より低いことが、投資信託選定の基準になります(通常3~5年の運用成果を比較します)。アクティブ運用の報酬が、「パッシブ運用の報酬+ベンチマークを上回っている収益率」より高いのであれば、アクティブ運用に対し高すぎる報酬を払っていることになり、パッシブ運用を購入したほうがマシであることになります。

また、異なるベンチマーク・インデックスを持つ投資信託を比較することは無意味です。日本の代表的な株式指数は、日経225(1部上場のうち代表的な225銘柄)、TOPIX(東証1部に上場する株式)、東証2部指数(東証2部に上場する株式)、東証マザーズ指数(マザーズに上場している株式)、JASDAQ指数(JASDAQに上場している株式)の複数があり、それぞれ指数を構成している銘柄が異なり、また、特性・特徴・運用成果が異なります。投資信託の比較は、同じベンチマーク・インデックスを持つ投資信託の間でのみ有効です。

 

重要なことは、自分はどの株価指数(インデックスを構成している銘柄群)に投資したいと思っているのか、そして、アクティブ投資信託を購入するのであれば、その株価指数をベンチマーク・インデックスとする投資信託の中で、いかにして優良なアクティブ運用を選ぶかということです。

 

佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)https://peregrine.co.jp/contact/

ニュース一覧に戻る