元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム.97】
法定通貨のデジタル化で起きること。GDPは上昇する?
COLUMN
資産形成・豆知識97.
法定通貨のデジタル化で起きること。GDPは上昇する?
コロナを契機に、非接触であるキャッシュレスへの関心が高まっているように思われます。
そして、その延長線上に、法定通貨のデジタル化があります。
各国政府は数年前より法定通貨のデジタル化に取り組んでおり、特に中国は世界に先駆け、昨年「デジタル人民元」の実証実験を開始しました。2021年内に2022年の北京冬季五輪に向けて導入されるのではないかといわれています。
ところで、法定通貨がデジタル化されたら何が起きるでしょうか?
- お金の流れが透明になる
- 通貨の偽造がなくなる(ブロックチェーン技術が確立された場合)、等が起きると思われます。
つまり、国家の法定通貨管理が容易になります。
これは、地下経済の駆逐にもつながります。
国ごとに地下経済規模は異なりますが、これが表面に出てくる可能性があります。
グローバルノート – 国際統計・国別統計専門サイトがホームページで配信しているデータによると、アメリカの地下経済規模は対GDPで7%、中国は12%、日本は8%、ジンバブエではなんと67%です(2015年:IMFよりグローバルノートが作成。)。
それほど遠くない時期にデジタル通貨導入が始まるかと思われます。
法定通貨のデジタル化で、世界の地下経済でうごめいていたお金が、地上に現れるのかもしれません。
この地下経済が地上で動き始めれば、世界のGDPは大幅に増大することになります。
ただし、その場合、「経済活動が活発になった」といえるのかは疑問が残るところです。
佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)
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