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元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム.75】
債券金利の上げ下げはなぜ起きるのか?

COLUMN
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資産形成・豆知識75.

債券金利の上げ下げはなぜ起きるのか?

株価は、新聞、テレビやラジオで比較的頻繁に報道されることから、株式市場の上げ下げは理解しやすいと思います。

ところで、債券金利の上げ下げはどうでしょうか?
債券の報道はそれほど頻繁ではないこともあり、「よくわからない」と感じる人が多いかと思います。

では、そもそも、債券金利の上げ下げは何を示唆しているのでしょうか?
これを理解するには、「金利とは何か」、「金利はなぜ必要なのか」を理解し、「なぜ、金利は変化するのか」を考える必要があります。

 

「金利とは何か」、「金利はなぜ必要なのか」

お金を貸した時に受け取る利息を計算するのが金利です
1.金利は、お金を借りる人の返済能力で変わります。
 ・返済能力が高い人の金利は低く、返済能力が低い人の金利は高くなります。

2.お金を借りる人の返済能力は、期間が長くなると低下する可能性があります
 ・貸出期間が長くなると資金回収の不確実性が増すため、期間が短いときに比べ相対的に金利を高く(利息を多く受け取る)します

 

「なぜ、金利は変化するのか」

金利は経済をコントロールする手段として使われます。
1.景気が低迷すると中央銀行は景気を刺激するために金利を引き下げます
 ・金利を引き下げると、借り手は利息支払い額が減るため、企業活動が活発になること(=景気回復)を期待できます。
2.景気が過熱すると中央銀行は企業活動を抑制するために金利を引き上げます。
 ・金利を引き上げると、借り手は利息支払額が増えるため、企業活動を抑制する(=景気過熱を抑える)ことを期待できます。
3.景気悪化時であってもインフレが発生することがあります。このようなときに中央銀行は、インフレを抑えるために金利を引き上げることがあります。

 

つまり、
(金利の決定要因)=(景気)+(借り手の返済能力)+(インフレ/デフレ)
といえると思います。

金融市場は、これら複数の要因の変化に敏感に反応し金利水準を調整します。すなわち、この動きが債券金利の上げ下げをもたらします。

 

佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)
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