元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム.76】
仕組債の利回りが高いのはなぜか?
COLUMN
資産形成・豆知識76.
仕組債の利回りが高いのはなぜか?
利回りの高さに注目し、仕組債の購入を検討している人もいると思います
でも、なぜ、仕組債の利回りは高いのでしょうか?
主な理由としては、
➀複雑な金融工学を使って利回りを高くしている
➁リスクを引き受ける(例えば、株価が将来30%下がっても、仕組債発行時の株価で株を購入しなければいけない)代わりに高い利回りになっている
というように説明を受けると思います。
正しい説明ではありますが、すんなりと理解できる人は少ないかと思います。
仕組債の複雑な金融工学とは、保険の機能を組み入れていることです。
簡単に言えば、保険(例えば、「株価が将来30%下がっても、債券発行時の高い株価で債券発行者が株を売却できる保険」)を売った収入(プレミアム)を使って、利回りを高く設定しています。
「仕組債を購入しているのに、保険を売却している?」と不思議に思うかもしれませんが、金融工学を使い、仕組債の購入者が保険の義務を負う仕組みになっています。
つまり、掛金が高い保険(保険事由が発生する可能性が高い保険)が組入れられている仕組債は、より高い利回りが得られる、という関係が成り立っています。
仕組債は、保険義務を負うことにより、高い利回りを得られる可能性が付与される債券ということができます。
(通常は、早期償還条項が付けられています。早期償還になった場合は、早期償還までが利払いの対象期間となるため、想定していた総利息額より少なくなります。)
佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)
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