NEWS RELEASEニュースリリース

元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム.110】少額投資家(または若年層)のための時間をかけた分散投資

COLUMN
4908881_s

資産形成・豆知識110.

少額投資家(または若年層)のための時間をかけた分散投資

退職後資産形成のためには「長期・分散投資」が望ましいといわれています。

この考え方は正論です。

しかし、少額投資家の場合、これを実行する方法は「インデックスタイプのバランス型投信」の購入に限定されてしまいがちです。

「インデックスタイプのバランス型投信」は、投資にあまり時間をかけたくない人、あるいは、運用コストを抑えたい人にとってベターな選択であると思います。

しかし、個別の金融商品に投資したい場合、時間をかけて分散投資を完成させることが考えられます。(個別銘柄への投資であれば、運用コストはかかりません。)

例えば、年間30万円ずつ投資できるのであれば、

1年目:不動産投資信託(J-リート)2銘柄購入
2年目:国内株式2銘柄購入
3年目:外国株式2銘柄購入
4年目:外国債券1銘柄購入

4年間かけて分散投資を完成させ、翌年以降は割安になっている金融商品の追加購入、あるいは、新規銘柄を増やし続けることにより、分散投資を継続することができます。

インデックスタイプのバランス型投信では、分配金の有無が予測できませんが、上記の方法であれば、定期的に分配金や配当を得ることができます(分配金、配当が安定的な場合)。

選択する銘柄によりますが、J-リートであれば予想分配金利回り年3.5%程度、
国内株式であれば予想配当利回り年1.5%程度、
外国株式であれば予想配当利回り年1.5%程度、 
外国債券であれば利息(クーポン)年1%程度、で分散投資すれば、
ポートフォリオの4年目以降の予想分配金・配当金・利息利回りは1.875%になります。(2021年4月現在)

経営破綻リスクが小さい企業(世の中に必要な企業)、堅実経営企業(業績の大幅な拡大は見込みがたいが、着実に成長している企業)等を選択すれば株価変動は抑えられる可能性が高くなります。

あるいは、株主優待を実施している企業の株式購入も選択肢になります。

ただし、銘柄分散のメリットを得るためには15年程度必要になりますので、できるだけ早く投資を開始し、また、投資開始初期段階ではできるだけ経営破綻リスクが小さく、価格変動リスクが小さい銘柄を選ぶのが望ましいかと思います。

ある程度、分散投資や銘柄分散が進めば、将来成長性の高い銘柄(価格変動リスクが大きい銘柄)への投資検討が容易になります。(インカムゲインがリスクを取る際のクッションになります。)

なお、この場合にはリバランス(当初定めた資産構成割合を維持するために、定期的に資産の売買を行うこと)はできなくなります。

基本ポートフォリオやリバランスに寛容であれば、このように時間をかけて分散投資や銘柄分散を完成させる方法があります。

 

佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)
https://peregrine.co.jp/contact/

ニュース一覧に戻る