元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム.120】
多様性は重要です。投資にも多様性が必要です。
COLUMN
資産形成・豆知識120.
多様性は重要です。投資にも多様性が必要です。
生物多様性条約では、生態系の多様性・種の多様性・遺伝子の多様性という3つのレベルで多様性があるとしています。
多様性においては、「だれが?」、「なぜ?」を解明することは困難です。
しかし、生物は多様性により「生存可能性が高まる」という恩恵を受けています。
多様性によって生物の絶滅可能性は下がります。
多様性がなければどうなるでしょうか?
例えば、植物は温度・環境等によって植生が異なり、これが植物多様性を生み出しています。
多様な植物があることにより、それぞれの場所で、異なる多様な細菌、昆虫、生物等が生存することができます。
しかし、植物が一種類だけであれば、生存できる細菌、昆虫、生物等はわずかな種だけにならざるを得ません(通常は、勝者のみが生き残り、複数での共生は困難です。)。
そして、地球環境が変化(例えば、寒冷化)したときに、植物が全滅するかもしれません。
すると、その植物に依存していた、わずかな種の細菌、昆虫、生物等も全滅するかもしれません。
要するに、将来何が起こるかわからない(ずっと同じ状態が続くとは限らず、突然の環境変化が起きるかもしれない)ため、多様性を維持することが絶滅のリスクを下げます。
運用運用においても同様です。
地域の多様性・資産科目(株、債券、不動産、商品等)の多様性・銘柄(業種)の多様性を維持することで資産の全損リスクを下げることができます。
例えば、資産が特定地域に集中していると自然災害が発生した場合に資産が大きなダメージを被る、あるいは、資産の全てを失う可能性があります。
このようなリスクは、資産の投資地域を分散させることにより回避することができます。
佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)