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元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム.145】
年金、繰り上げ受給?繰り下げ受給?

COLUMN
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資産形成・豆知識145.

年金、繰り上げ受給?繰り下げ受給?

年金の受給開始年齢は原則65歳(2022年1月現在)ですが、受給開始年齢を変更することができます。

このようなことから、何歳から受取りを開始したら有利なのかを解説する記事をよく見かけます。

同じ受給額ならば、通常は早く受け取ることが好まれます。

しかし、繰り上げの場合、受給額が繰り下げ月数×0.5%(64歳から受給にすると12カ月×0.5%=6%)減額されます。

そして、繰り上げの場合、受給額が繰り上げ月数×0.7%(66歳から受給すると12カ月×0.7%=8.4%増額されます。)

受給額が受け取り開始年齢で異なるために、何歳で開始するのが「お得」なのかという議論が起きます。

しかし、寿命はあらかじめ予想できませんので結論は出ません。

とはいえ、平均的な受取総額は計算できます。

65歳女性の平均余命(平均的な生存年数)は24.9年、70歳女性の平均余命は20.5年です。
令和2年簡易生命表(女):厚生労働省

65歳で受給開始(受給額を100とします。)し、平均余命の間に受け取る年金総額は、
100×24.9年=2,490です。

70歳で受給開始(受給額は100×0.7×12カ月×5年=142になります。)し、平均余命の間に受け取る年金総額は、142×20.5年=2,911です。

平均余命で考えると、繰り下げたほうが受取総額は大きくなります。

しかし、それぞれの保有資産や65歳以降の働く意思等によって選択は異なると思います。

十分な資産を保有しているのであれば、繰り下げは必要ないかもしれません。

また、65歳以降も働きたい/働ける、と考えるのであれば繰り下げかもしれません。

65歳(繰り上げを検討する場合は60歳)時点での資産形成状況と労働意欲を加味し繰り上げ、繰り下げを検討するのが現実的かと思います。

佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)

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