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元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム.180】
株主優待廃止は増配になるのか?

COLUMN
180

資産形成・豆知識180.

株主優待廃止は増配になるのか?

株主優待を楽しみに投資をしている方も多いかと思います。

ただし、近年は、海外投資家や機関投資家の株主優待の利用が難しいことや、株主優待の換金が難しい場合が少なからずあることから、株主優待より増配(配当の増加)を望む機運が強くなっているように感じます。

資産運用会社や機関投資家は、通常、運用実績を高めるため株主優待より増配を望みます。

それでは、「株主優待を廃止」→「増配」、と考えることはできるのでしょうか?

配当は、企業利益を株主に分配することであり、株主総会で配当金の額を決議します。

それに対し、株主優待は株主総会の決議なしで実施されます。
なぜならば、株主優待は企業利益の分配ではありません。

株主優待の費用は宣伝・広告費用やIR費用等として会計上処理される場合が多いようです。

つまり、株主優待を廃止しても増配になるとは限らないと言うことです。

株主優待を廃止し、他の宣伝・広告やIRを行うのであれば、宣伝・広告費用やIR費用等の総額は変わらないため、企業利益は変化しません(増配には結び付きません)。

株主優待は、既存株主をつなぎとめる、あるいは、新規株主を増やすことが目的と思われます。

それに対し、株主優待を廃止し他の宣伝・広告やIRを行うことが、新規株主を増やすことになるかは不透明です。

それゆえ、株主優待は、株主数の維持・増加を望むときに利用を検討すべき制度なのかもしれません。

配当=「企業利益の分配」、株主優待=「株主数の維持・増加を目的に行う宣伝・広告、IR」と認識するのが望ましいと思います。

佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)

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