◇ペレグリン 社長のコラム◇
第24回【債券投資のリスク】
第24回
債券投資のリスク
前回、債券投資のメリットと種類についてお話ししました。
一言で債券といっても様々な種類があり、一般的にはローリスクと認識されることが多いものの、中にはハイリスクのものもあるというお話でした。
では、今回は債券のリスクについて深堀していきましょう。
基本的に、債券投資は、満期になれば額面金額で戻ってきますので、その意味で安全性の高い投資資産と言えます。
しかし、見落としがちなのが、金利に対する変動リスクです。
債券の価格変動は、さまざまな要因によって起こります。その中で主なものが、金利の動きに対して、債券価格が変動するリスクです。
今はアメリカを中心に世界的な利上げ局面、金利高局面にあります。この金利の上昇、または下落に対して、債券も価格が動きます。
特に、満期までの期間が長い債券や、固定金利が低い債券は、値動きが大きくなる傾向にあります。
世の中の金利の変化の影響を受けやすいということです。
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では、具体的に、残存期間の長い米国債(ゼロクーポン債)を例に挙げてイメージしてみましょう。
30年後に100ドルの額面金額で償還されるとした場合、この米国債の価格は現在おおよそ30ドル台ぐらいです。
3月半ば時点での米国債10年債の利回りは、約4.3%となっています。
ではここで質問です。
この場合、もし利回りが1%低下したら、現在30ドル台前半の米国債の価格はどれぐらい動くと思われますか。
金利以外にも様々な要因がありますので、完全にその通りに動くわけではないのですが、金利に対する変化の度合いで考えると、残り30年のゼロクーポン債は30%ぐらいの幅で動いても不思議ではありません。
割引債の利回り計算式から理屈上の計算はできるからです。
そうしますと、現在30ドル台前半の米国債は、40ドル半ばくらいへと価格は上昇する計算になります。
1%の金利の動きで、価格は約30%の変動するのです。
逆に、金利が上がっていく局面では逆のことが起こり、債券の価格は大きく下がるということになります。
お伝えしたいことは、債券は安定的な資産であることに間違いではないのですが、種類によっては、保有期間中の価格の変動が、思っている以上に大きくなるかもしれないということです。
その性質をあらかじめ知っていないと、こんなに動くと思っていなかった、ということになりかねないのです。
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