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元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム⑰】
外国債券と外国債券投資信託、どちらを選びますか?

COLUMN
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資産形成・豆知識17.

外国債券と外国債券投資信託、どちらを選びますか?

利回りの獲得を目指し、外貨建て金融商品に投資する場合、どのような投資が考えられるでしょうか?

外国債券を、証券会社を通じて直接買い付ける、あるいは、外国債券投資信託(ヘッジなし)(注)の購入が、主な投資方法になるかと思います。
(注)ヘッジなし:外貨で運用されている投信。ただし、投信の基準価格は、円換算で表示されます。投信の売買は円。為替変動による損益が投信価格に反映されます。

ある程度の利回りを獲得するために、外貨建ての劣後債券(債務返済順位が低い債券)あるいは、ハイイールド債券(格付けが低い債券や劣後債等)投資信託を検討している投資家の方であれば、下記のメリット、デメリットを検討されているかもしれません(既に、外貨(ドルやユーロ等)を保有し、その外貨を保持し続ける場合は含まれません。)

【劣後債券】
(メリット)
・銘柄と期間(満期日)を自分で選べる。

(デメリット)
・円を外貨に換える時に手数料が発生する。
・債券の売却/償還の際、外貨を円に換える時に手数料が発生する。
・(個人投資家の場合)機関投資家に比べ、債券売買時の価格が不利になる(株式と異なり、債券は取引所がなく、市場価格は存在しません。取引は、金融商品取引会社との相対で行われます。)
・債券発行企業が経営破綻に陥った場合、債券価格が大幅下落(あるいは、ゼロ)になる可能性がある。
・円換算の債券価格は公表されない。債券価格を知るためには金融商品取引会社に債券価格を問い合わせ、外貨建て価格×為替レートで円換算価格を計算する必要がある。(口座情報として提供されている価格は参考値。)
・債券を途中売却する場合、売却価格が不利になる、あるいは、売却まで時間がかかる場合がある。

【ハイイールド債券投資信託(ヘッジなし)】
(メリット)
・複数の債券に投資(投資信託によって投資先数は異なります。300以上の債券に投資している場合もあります。)しているため、数社が経営破綻しても投信価格がゼロになることはない。
・運用会社(プロ)が銘柄選定や会社モニタリングをするため、万が一の時に、素早くリスク回避をする可能性が高い。
・運用会社による債券売買は、個人に比べ、有利な価格で取引できる可能性が高い。
・投資信託は、新聞などに円換算での価格が掲載されるため、損益がわかりやすい。
・投資信託売買時の為替レートは、翌営業日朝の為替レートで、手数料は発生しない。
・“1日1回の売買であるが、好きな日に売買できる”、という点で流動性が高い。

(デメリット)
・売買価格が事後に決まる(取引価格がわかるのは、売買申込をした翌営業日以降。)。売買価格は、売買申込日の海外時間の終値(外貨建て)と翌営業日の為替レートで算出される。
・信託報酬が発生する(年率1‐2%程度。投資信託により異なる。)
・投資信託売買時に、信託財産留保金(売買インパクトにより、既存投資家の財産が毀損すると想定される場合に徴収される費用。売買金額の0‐3%程度。)が発生する場合がある。

新たに外貨建ての利回り金融商品への投資を検討されているのであれば、上記のメリット、デメリットを検討の上、投資判断をしていただければと思います。

佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)
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