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元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム.138】
ポートフォリオ管理は、金利変化ではなく価格変化が重要

COLUMN
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資産形成・豆知識138.

ポートフォリオ管理は、金利変化ではなく価格変化が重要

金融市場の動きは、「S&P500種は前日比1.9%安の4567.00、10年債利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.44%となりました。(例:2021年12月1日)」と、通常、報道されます。

株価は価格変化率であるものの、債券は金利変化幅で報道されます。

このコメントで分かるのは、「昨日のNY市場では株価が下落し、債券金利は下落(価格は上昇)した。」ということですが、債券価格はどれだけ上昇したのでしょうか?

株価が1.9%安であれば、自分が保有している株も1.9%安かもしれない、と想像できます。

では、米国10年債を保有している人の債券価格上昇はどのように知ることができるでしょうか?

大まかに把握することはできます(正確に知りたい人は証券会社に問い合わせてください)。

国債金利が0.1%(10ベーシスポイント)変化した場合、債券価格は大まかに下記の通り変化します。

償還まで1年の国債:約0.1%
償還まで2年の国債:約0.2%
償還まで5年の国債:約0.5%
償還まで10年の国債:約0.9%
(注)固定利付債の価格変化を大まかに把握する際に有効ですが、市場金利とクーポン利回りが大きく乖離している場合、償還までの期間が長い場合(10年超)などには当てはまりません。

冒頭の金融市場報道の例であれば、10年国債の価格は約0.54% (6ベーシス金利低下×0.9%=0.54%)上昇したと想像できます。

このように、債券金利の変化を価格変化に変換することにより、大まかにポートフォリオの状況を把握できます。

佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)

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