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元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム.150】
世界は負債(借金)で回っている?

COLUMN
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資産形成・豆知識150.

世界は負債(借金)で回っている?

国際金融協会(IIF:世界の主要金融機関で構成)によると、2020年末の世界全体の債務残高は過去最大の281兆5000億ドル(約2京9800兆円:19年末比で9・4%増)に達し、19年末に320%だった世界債務の国内総生産(GDP)比は355%に急上昇したそうです。

あまりにも情報が少ないため、これを読んでも何が起きているのかイメージできる人は少ないと思います。

補足のために、日米の数字を加え整理すると、下記の通りになります。
2020年末の世界のGDPは80兆ドル、世界の債務残高は281.5兆ドル(GDPの355%)
2020年末のアメリカのGDPは21兆ドル、債務残高(国債発行額)は28兆ドル(米GDPの130%)
2020年末の日本のGDPは5兆ドル、債務残高は11兆ドル(日本のGDPの220%)
(注)それぞれの数字は、おおよその数字です。)

281.5兆ドルは莫大な債務であることがわかります。

IMF(国際通貨基金)のまとめた世界債務の推移は下記の通りです。

新型コロナの経済対策で債務が膨らんだこともありますが、なぜ、これほど巨額になっているのでしょうか?

成長スピードを上げたい、あるいは、収益性を上げたい企業は債務を利用します。

企業は、債券の発行や銀行からの借り入れで資金を手にし、設備投資(工場の建設や最新機器の購入等)や企業の買収等に使い、成長スピード・アップや収益性向上を目指します。

企業間競争が債務を増加させている面があるかもしれません。

しかし、このおかげで経済が拡大し続けているのかもしれません。

とはいえ、新型コロナで急激に増えた債務は、どうなるのでしょうか?

債務が減ったら、経済はどうなるのでしょうか?

時には、このような視点で金融市場を眺めることが必要であると思います。

佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)

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