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元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム.167】
「逆イールド」とは?

COLUMN
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資産形成・豆知識167.

「逆イールド」とは?

2022年になってから「逆イールド」の記事が増えてきたように思います。

一般的に、金利は期間が長くなるほど高くなります。
これを「順イールド」といいます。

通常は、貸付期間が長いほど返済の不透明感が高まるため、金利は期間に応じ徐々に高くなります(他の理由もあります)。

将来のことは誰にもわかりませんが、長期になるほど、その不透明感は大きくなります。

そのリスクに対するプレミアムとして、一般的に、長期金利は短期より高くなります。

では、今話題になっている「逆イールド」、何が起きているのでしょうか?

アメリカでは、新型コロナやウクライナ侵攻等の影響により、物価が上昇しています。

消費者物価指数は、前年対比で7%以上の上昇です。

物価上昇を抑えるためFRB(連邦準備理事会)は、短期金利を積極的に引き上げる姿勢を見せています。

物価を抑えることを目標とする利上げですが、同時に、景気を減速させます。

FRBは、この物価上昇を「一時的」と考えていますが、同時に、経済が好調なことから積極的に利上げに動くのではないかと考えられています。

積極利上げでの景気悪化が懸念されており、長期的には景気悪化に伴い金利は低下すると予想する人が増えているのかもしれません(将来、長期金利が下がると予想するのであれば、金利が高いうちに長期債券に投資しようと考える人が増えます(金利が低下します)。)

この結果、長期金利が短期より低い「逆イールド」になると考えられます。

「逆イールド」は、すなわち、市場は景気後退を予測している、というサインといわれています。

市場の予測が正しいとは限りませんが、このような環境変化においては、現在の保有資産(ポートフォリオ)が適切なのか検討することが望ましいと思います。

佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)

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