元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム.168】
一時的か?継続的か?それが問題です
COLUMN
資産形成・豆知識168.
一時的か?継続的か?それが問題です
2021年末から物価上昇が顕著になりました。
そして、ロシアのウクライナ侵攻(エネルギーや穀物等の供給が減少)や円安により、更なる物価上昇が懸念されています。
日本政府は物価上昇に向けた経済対策を検討し始めました。
ところが、日本銀行はインフレ懸念を小さいとみているようで、10年国債金利の上限を0.25%に固定する金融政策を維持するようです(2022年3月末現在)。
物価は上昇しているが、インフレではない?
どのように解釈すべきなのでしょうか?
一気に価格上昇し、その後は価格が高止まりすると考えているのかもしれません。
価格上昇が一時的であると考えるのであれば、利上げは必要ないのかもしれません。
国民生活が苦しくなるのを財政政策で補うのかもしれません。
(ただし、財政支出が増えるのであれば、将来のインフレ要因になります。)
毎年継続的に価格が上昇するのであれば利上げが必要ですが、このような状況ではないと考えているのかもしれません。
しかし、物価上昇が一時的と考えるのであれば、下記の条件を満たす必要があるように思います。
1.企業はコスト増を一括で価格に転嫁
2.全ての企業が同時に価格に転嫁
この結果が出るのは1~2年後です。
いずれにしろ物価は上昇する可能性が高いように思われます。
一時的な上昇であれば、短期的な物価上昇に対処する運用方法を考える必要があります。
継続的な上昇であれば、長期的な物価上昇に対処する運用方法を考える必要があります。
佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)