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元ファンドマネジャー【IFA佐々木のコラム.198】
ポートフォリオの現金比率、どの程度必要?

COLUMN
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資産形成・豆知識198.

ポートフォリオの現金比率、どの程度必要?

「株価下落に備え、株式をすぐに購入できるよう手元資金を持っておくのが良い」というコメントをよく見かけます。

投資資金の全てを株、債券等の金融商品に投資せず、一定金額は現金として保有することを推奨しているようです。

では、どの程度の現金を持っておくことが望ましいのでしょうか?

投資経験や投資スタイル等によって、望ましい保有現金額は異なると思います。

例えば、投資経験が豊富で情報収集や分析能力が高いのであれば、保有現金比率を高くするかもしれません。

反対に、投資経験が浅く情報収集や分析能力が十分ではないと感じている人は、保有現金比率が低いほうが良いように思います。

なぜか?

「投資経験が豊富で情報収集や分析能力が高い」のであれば、株価下落時に、その下落要因や今後の起こり得るシナリオを想定し、適切と思われる価格水準で株式を購入する判断能力があると思います。それゆえ、株価下落に備え、現金を保有することが望ましいといえるかもしれません。

それに対し、「投資経験が浅く情報収集や分析能力が十分ではない」場合には、レベル感だけで購入する可能性が高くなります。例えば、高値から30%価格が下落したという理由だけで株式を購入するかもしれません。下落要因やそのインパクト等を勘案せず、感覚だけで株式を購入するのは危険な場合があります。

あるいは、短期売買(値上がり益追求)を中心にしているのであれば、株価下落に備え現金を多めに保有することがあるかもしれません。

しかし、安定的な配当・分配金による収益を中心に運用するのであれば、現金保有は少ないほうが望ましいように思います。

株価は、いつ、どのように下落するのか予測不可能です。

1カ月以内?3か月後?半年後?それとも1年後?

いつになるかは誰にもわかりません。

その間、保有現金は利益を生まない資金になるというデメリットがありますので、配当・分配金を重視するのであれば、現金保有は少なめが望ましいことになります。

 

佐々木幸喜(IFA佐々木へのお問い合わせは以下のフォームからお願い致します。)

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